FIP感染からの回復からの去勢手術|生後1年半

  • URLをコピーしました!

広告

目次

女のでも去勢

この子は2022年5月にWETタイプのFIPに感染しました、投薬を45日間行い完治した後30日後にDRYタイプのFIPに再度感染し、食事もできなくなり歩けず、愛知県一宮市の獣医さんからは年を越すのは難しいと言われていましたが、FIPの治療を諦めずの再度45日間の投薬を行い(処方)奇跡的に完治しました。

その後、生後一年半を迎えた頃から健康になった証拠なのか盛りが出てしまい、いよいよ去勢しなければならない状況に陥り散々悩みましたが、苦渋の決断をして去勢する事になりました。

2024年1月6日午前中に手術を行い、1月6日現在少しずつ元気になってきました。

2024年1月19日現在元気に過ごしております、あとは抜歯してスッキリの予定です!

FIP感染の記事はこちらになります。

FIPとは

猫のFIP(Feline Infectious Peritonitis)は、ウイルス性の病気で、猫科動物に感染するコロナウイルス(Feline Coronavirus、略してFCoV)が原因です。FCoVは通常、軽度の症状を引き起こすことがあり、多くの場合、猫は自然に回復します。しかし、一部の猫ではウイルスが突然変異し、FIPを引き起こす可能性があります。

FIPは、体内でのウイルスの増殖が制御できなくなり、免疫系が過剰に反応することによって引き起こされます。FIPの主な症状は、腹膜腔に炎症が生じ、腹水(液体が腹膜腔に蓄積する状態)が発生することです。他の臓器にも影響を与え、多くの場合、腎臓、肝臓、脾臓などが関与します。

FIPは2つの主な形態があります

  1. 劣性(非劣性)FIP(Dry FIP)
    これは慢性的な形態で、腫れや腹水のような症状があまり現れないことが特徴です。
    猫は通常、食欲不振、体重減少、発熱などの一般的な症状を示します。
  2. 優性(湿性)FIP(Wet FIP)
    これは急性な形態で、腹水が蓄積し、腹部が膨らんだ状態が見られます。
    他にも発熱、食欲不振、体重減少などが現れます。

FIPの診断は難しく、症状や臨床所見だけでは確定的な診断が難しいことがあります。獣医師は血液検査、腹水の検査、画像検査などを組み合わせて診断を行いますが、最終的な確定診断は組織検査(組織の生検)が必要となることがあります。

残念ながら、FIPは治療が難しく、ほとんどの場合致死的です。獣医師は症状の緩和やサポート療法を提供することがありますが、根本的な治療法はまだ確立されていません。予防策としては、複数の猫が同じ環境で生活する場合、衛生管理や猫同士の密接な接触を避けることが挙げられます。

生後1年と7ヶ月目で去勢ができるようになりました

おかげさまで、皆様のお陰でようやく去勢ができる時点になり、このまま去勢せずに行くか、去勢をして将来のリスクを取り除き、長生きをして貰うか悩みましたが、2024年1月6日手術を行いました。

術後は、猫が傷口を舐めないように、上記↑のような服を着させて、患部を舐めないようにします。この服を着せた場合はエリザベスカラーは不要となり、猫ちゃんへのストレスの少ないのでおすすめです。

お腹をスッポリ覆う事で、切開した場所の感染症へのリスクを減らしてくれます。赤ちゃんの時だと意外と服を着てくれますが大人になった個体は脱ぎたがる傾向にありますので、十分取扱には注意してあげてください。

折角手術したのに、感染症にかかったり、怪我をしてしまっては本末転倒ですので、その子にあった環境で試してみてください。

下記↓エリザベスカラーを装着した場合は、ご飯や水が飲みにくかったり、狭い場所から出れなくなったりと日常生活に不具合が生じますので、服の方をおすすめいたします。

ただし、猫ちゃんにとっては服を嫌がって暴れる子もいますので、その子の性格により飼い主さんが判断してあげてください。

2度目の再発の記事はこちら

獣医さんも驚いていたのですが、FIPに2度感染して生存できる確率は本当に少なく、珍しいとの事でした。我が家のナツは本当によく頑張ってくれたと、お助けてだきました皆様に感謝申し上げます。

何故去勢が必要なのか?

猫の去勢手術は、さまざまな理由から行われます。

  1. 過剰な繁殖の防止
    • 猫は非常に繁殖力が強く、未去勢の状態で自由に交尾すると、数か月で多くの子猫が生まれる可能性があります。これにより、保護されていない野良猫の過剰な増加が発生し、地域の猫の過密状態や野良猫の苦境が生じることがあります。去勢手術は、これらの問題を予防し、地域の猫のポピュレーションをコントロールするのに役立ちます。
  2. 望ましくない行動の抑制
    • 去勢手術は、猫の望ましくない行動の抑制にも効果があります。特に雄猫は去勢することで、遊びの一環としてのマーキング行動や攻撃的な行動、他の雄猫との争いなどが減少することがあります。また、未去勢の雄猫は、発情期になると家の外で大声で鳴いたり、家具に爪を立てたりする傾向がありますが、これも去勢手術によって軽減されることがあります。
  3. 健康の改善
    • 去勢手術は、猫の健康を向上させる面でも重要です。特に雄猫の場合、去勢手術を受けることで、尿路の疾患や腫瘍の発生リスクが低減することが報告されています。
  4. 家庭での飼育の向上
    • 去勢手術を受けた猫は、より落ち着いており、家庭での飼育がしやすくなります。性行動によるストレスや不安が軽減され、家庭環境でのコンパニオンアニマルとしての役割が強化されます。

総じて、猫の去勢手術は繁殖制御だけでなく、猫の健康や飼育環境の向上に寄与する重要な手段です。しかし、手術は猫の個体差や状態によって異なるため、飼い主は獣医と相談し、最適なタイミングや方法を選ぶべきです。

去勢は子宮の病気も防ぎます

猫の子宮に関連する主な病気として、子宮炎(pyometra)が挙げられます。

子宮炎(Pyometra)

  1. 定義
    • 子宮炎は、子宮内に化膿した蓄膿症が生じる疾患で、通常は未去勢の成猫で見られます。発情期や排卵があるとき、子宮が異常に発達し、細菌が子宮内に侵入することで感染が起こります。
  2. 症状
    • 子宮炎の初期症状は一般的にわかりにくいことがありますが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
      • 食欲不振
      • 体重減少
      • 体温の上昇
      • 脱水
      • おおよそ2ヵ月の発情期が終わった後に発生することが一般的です。
  3. 原因
    • 子宮炎は、子宮内に細菌が侵入することによって引き起こされます。これが発生する原因は主に未去勢の雌猫が発情期や排卵期において子宮内が非常に受精しやすくなることが挙げられます。
  4. 治療
    • 子宮炎は緊急の治療が必要であり、通常は手術的なアプローチで対処されます。手術には子宮と卵巣の摘出が含まれ、この手術を蓄膿症の再発を防ぐために行います。
  5. 予防
    • 子宮炎は去勢手術によって防ぐことができます。去勢手術により、子宮が取り除かれるため、子宮炎の発症リスクが著しく低減します。

子宮炎は緊急性の高い病気であり、放置すると致命的な結果につながる可能性があります。発情期や異常な症状が見られる場合は、速やかに獣医師の診察を受けることが重要です。

↑写真のキジトラメスカギ尻尾のハルさんは来年で7歳です。彼女は生後半年で直ぐに去勢をしたため問題行動は起こしていませんし、元気に育ってます。

猫の寿命が年々伸びているそうですので、できれば1日でも健康で長生きをして貰いたいと思います。そんな猫好きさんに向けた記事をこれからも書いていきたいと思います。

まとめ

不治の病と言われたFIPを2度感染し、ようやく体調が安定したので去勢を行いました。ここに来るまでには本文にも書きましたが、また何か違う病気に感染したらどうしよう?このまま去勢せずにできないか?など色々悩みましたが、発情期のストレスや卵巣の病気になる事が一番のリスクと考え去勢を行うことにしました。

飼い主さんには常に色々な決断を強いられると思いますが、是非猫ちゃんとの生活を有意義な物にしていただきたいと考えます。

ご質問などありましたら、お気軽にご相談ください。

応援してね!

ブログランキング・にほんブログ村へ

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次